少し前に、
スポーツグラフィック『number』を久しぶりに読んだ
そこにはかつてのプロボクサー辰吉丈一郎の記事があった
以前、テレビのドキュメンタリーで彼の現状を垣間見、
パンチドランカー気味の言動に少し胸が痛くなったが
記事のよれば今も相変わらず元気そうだ
因みにここでいう『かつてのプロボクサー』というのは
プロのライセンスがない、という意味であって
ボクサーとしての彼は実は現役である
今でもロードワークにジムワーク、普通に毎日こなしている
ノーガードに代表される彼のボクシングスタイルには批判が多い
ボクシング通の友人も彼を語るときは少し苦い顔になる
私もつられて似たような表情になるのだが
それは大きなお世話なのかもしれない
父親仕込みの喧嘩テクニックを
ボクシングというスポーツに無理やりハメ込んでいるのだ
普通なら通用しない融合だが
辰吉は恐らく天才で
それを一時期は融合させてた
ボクサーとしての盛りは過ぎたが
迷いのないそのボクサースタイルは今も健在で
その姿には何やら無垢なものを感じる
人から言われて辞めるいわれはない
カズやイチロー、上原や葛西、ほかにもいっぱい
長く続けてる彼らに共通するのは
無垢さなのかもしれない