どういうスタンスで読み続けるべきか少し悩んだ
連続幼女誘拐殺人事件、そして冤罪
重く恐ろしい事件を扱ったノンフィクションだが
文章がやけに軽妙なのだ
書き手である記者の思考、行動が事細かに
しかもドラマチックに描かれており
まるで小説である
ことの重大さを考えると不謹慎ともとれる
だが読み進めるうちにその意味が少し分かった気がする
このノンフィクションの意味の一つには
メディアへの取材姿勢に対する警鐘があると思った
早い時期に然るべき取材を行っていれば
冤罪はもっと早い時点で防げた、または暴けた、かもしれない
つまりもっと早い時点で真犯人に迫れた、かもしれない
わけである
真犯人に迫る方法がもうなくなった今、
二度とこのようなことがないよう
どう考え、どう行動するべきか
その取材手法についての手引書でもあるわけだ
ついでにもう一つ読んでみた
これまた恐ろしい話である