25年ほど前に一度読んだきりである
少し前、本を整理していたときに
ふと見つけた
おじさんが今更読むような本ではないが
今更読んだらどんな感想を持つのだろうか、
興味本位で読んでみることにした
意外だったのは
25年前よりも遥かに夢中になったことである
スーツを着て
組織に属していた25年前は
ビート的な生き方に憧れはするものの、
結局は自分とは無縁な世界
眺めるように読んでいたのだと思う
だが
どこにも属さない、
不安定な身分になってしまった今
この『路上』の世界にほんのちょっぴりだが、
直に触れているような気がした
刹那に生きる登場人物達が
とても悲しい
でもどこか琴線に触れる、
そんな物語である