処分してしまったかも、
と思いながらも根気よく探して正解だった
26年前の本にしては状態もいい
訳あって
久しぶりに読むことにした
戦時下のハンガリーが舞台とされている
冷酷なまでに研ぎ澄まされた文章で
主人公である双子の少年の生き抜く様を
超人的に、説得力を持って描いている
双子の言動を
ブラックなユーモアと取る向きもあるが、
それにしては冷え過ぎる
凍ると言ってもいい
この小説に続編があることは
当時から知っていた
だが、あの双子のその後を知りたいとは
到底思えなかった
正直恐ろしかった
だが、なぜかここにきて
時折双子のことを思い出すことがあった
今が読むときかもしれない
だから続編2冊を読む前に
この『悪童日記』を再読する必要があった
久々に読んでまた凍った
もう手元にある続編を読むことが
少々躊躇われる